いらっしゃいませ。
「名作BAR」のマスターをしております、MasterYです。
本日は「名作BAR」へと足を運んでいただきまして、誠にありがとうございます。
このお店のメニューには、美味しいドリンクや料理はございません。その代わり、全ての方に味わい深い「名作」を提供しております。
またメニューによりましては、いまのお客様の状況に合わせて、「甘い味」や「酸っぱい味」など様々な味わいとして目の前に現れることでしょう。
是非とも何度も味わいたくなるお気に入りのメニューを見つけて帰って下さいね。
今回は初めてのご来店ということですので、しばし私のお店にまつわるお話にお付き合いくださいませ。
それでは、本日の「名作BAR」開店です。
名作BARの理念
「名作と呼ばれる面白い作品を観たい!」という方に「これは名作だよ!」と案内する。そんなコンシェルジュ的役割を果たすのがこのお店のコンセプトです。
さらに、ジャンルの垣根を越える名作から名作への橋渡しの場となることを目指しています。
もうこれであなたは、作品をめぐる冒険に迷うことはありません。
作品から作品への旅を自由気ままにできるようなお店にもしていきたいですね。
名作は決して裏切りません。観れば観るほど、自分の奥行きを拡げてくれる。そんな人生で最高の協奏者となってくれます。
最近の作品を観ていても思うのですが、名作に出会ってきたからこその「面白さ」、「楽しさ」、「味わい深さ」があるものです。
視点が変わることで、作品の奥行きが地平線のように広がっていくこともよくあります。
いままで名作と出会えていなかった。そんな方に作品同士の繋がりを通して、名作の味わい深さを少しでも持ち帰ってもらいたい。そしてゆくゆくは名作の虜になってもらいたい。
こういう思いが私の内にメラメラと燃え上がってきています。
世代間の繋ぎ目役としても、私はこのお店を育てていく自信があります。
それは「名作BAR」で掲げているテーマこそ、まさしく私のライフワークとなっているからに他なりません。
MasterYについて
店主の私について、簡単に自己紹介をさせていただきますね。
私は高校まで奈良県の公立高校に通い、サッカー三昧の日々を送っていました。
高校時代の愛読書は、『北斗の拳』、『あしたのジョー』、『キン肉マン』など。やたらと渋くて「昭和50年男」が読むような漫画が大好きでたまらない青年でした。周りのクラスメイトと話が合わないことが多々あったことをよく覚えています。
そして一浪を経て、県外の私立K大学へ進学。浪人時代の反動なのか、大学1年目のときには再びマンガ作品を読むことに没頭していました。
この期間に出逢った作品が、藤子・F・不二雄先生の『SF異色短編集』、つの丸先生の『みどりのマキバオー』です。
この2作品はいまでも愛してやまない思い出深い作品となっています。自分の人生の指針を決定づけてくれた作品といっても良いかもしれません。いつの日かメニューに登場するときを心待ちにしていてくださいね。
大学2年目には、両親からの「狂ったようにマンガ読みすぎ」との指摘に「もっともだ」と納得。
こうして今度は「小説」や「エッセイ」の世界へどっぷりと浸かっていくことになるのです。
この時期に児玉清さん、さくらももこさん、星野源さんなどの書き手による珠玉のエッセイ作品群たちに出逢うことができました。
そして大学3年目になると、今度はたくさんの素敵な映画たちと出逢うことに・・・。この頃は1年で350本近く映画を観ていましたね。
私を映画鑑賞の沼へと引きずり込んだのは黒澤明監督の『七人の侍』でした。初めて観たときの衝撃を一生忘れることはないでしょう。この作品を契機に「名作」へと強く心が惹かれていくことになったのです。
その後、国公立のK大学大学院へ進学を決意。大学時代のゼミの関係上、政治学専攻となりましたが、独学で勉強をスタートし無事に合格。大学院では、主に日本の世襲議員について大真面目に研究をしていました。
大学院の在学中、K新聞社との連携授業の際に執筆した私の記事が縁となり、インフラ関係の会社にそのまま入社。そこでは、各自治体や地域密着型の企業に対して、地域新電力の新規立ち上げを提案することになりました。
地域独自の電力会社を設立し、その地域の住民に切り替えてもらう。そうすることで、いままでその地域以外の電力会社に支払っていた住民の電気代がそのまま域内の収益に還元される。そして、その収益で新たな再生可能エネルギーの開発を行い、ゼロカーボンシティを目指していく。
この循環を生み出すのが地域新電力です。
地域を活性化させるためにはどうすればいいのか。そのことを考えることに元々興味がありましたので、本当に貴重な体験をさせてもらえたなと感謝の気持ちでいっぱいです。
また、複雑怪奇な電力業界について少し詳しくなれたことも、今後の人生のどこかできっと役に立つ。私はそう強く信じています。
そして、いまは未経験ながら出版業界への転職を果たし、編集者として原稿とにらめっこする日々を送っています。出版業界は学生時代からずっと憧れていた業界でしたので、仕事は締め切りに追われて超大変ですが、非常にやりがいを感じています。
「編集のできるライター」としてたくさんの経験を積んでいきたいので、夜は「名作BAR」のマスターとして活動中です。「名作BAR」でアップされる記事の質が段々と上がってきている。
多くの読者からこのようなお声をいただけるようなお店に育てていきたいですね。
名作BARのメニューについて
メニューについてですが、
私としては名作であるならば、あらゆるジャンルを載せていく方針で考えています。
ただし、以下の条件はございます。
ご利用になられる前にご一読いただけますでしょうか。
■メニューの選定基準
1. 作品として完結していること
ただし、物語としては完結してないけれど作品としては完結していると判断した場合には掲載させていただく場合もございます。
例1)『ハリーポッターと賢者の石』
→ 物語シリーズの1作目だが、1つの完結した作品だと判断
例2)『ONE PIECE』(アラバスタ編)、1話完結型の作品(『ドラえもん』など)
→ シーズン毎・エピソード毎に区切りがある作品は1つの完結した作品として判断
2. 他の作品への繋がりがあること
次の作品へと繋がらないと判断した名作につきましては、メニューから除いております。
私のお店では、作品から作品へのバトン渡しのようなリレーを何よりも大切にしています。
そのため、私の実力によっては掲載できない作品が存在するのです。
3. 時とジャンルの枠にとらわれないこと
私はあらゆるジャンルの作品について、「おもしろアンテナ」を常日頃から張り巡らせています。
時とジャンルの枠に捉われることなく、名作に巡り会うことを信条に生きているのです。
そのため、私個人が名作と思っている作品であれば、どんなジャンルでもメニューとしてどんどん追加していこうと思っています。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
最後まで私のお話にお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。
「名作BAR」は、名作との出会いだけでなく、名作から名作への橋渡しとなれるような役目を担っていきます。
時とジャンルを飛び越えた素敵な巡り合わせを、ぜひお楽しみいただければと思います。
ある日ふらっと「作品をめぐる冒険」に出かけたい。そう思ったときには、このお店を冒険のマップとして利用していただけると大変嬉しく思います。
「名作BAR」のメニューは、この世に名作がある限りどんどん増え続けていきます。
次はどんなメニューが追加されるのかなあ。そんなことを考えながら、気軽にお店を覗きに来ていただければと思います。
それでは、またのご来店をお待ちしていますね。
記念すべき最初のメニュー
ここでは、「名作BAR」の記念すべき最初のメニューについてご案内いたします。
小説家の有川浩さんの原作を映像化した作品『阪急電車 〜片道15分の奇跡〜』です。
「名作BAR」サブタイトルの由来を知れる興味深い内容となっていますので、ぜひ一度ご乗車してみてはいかがでしょうか。